売主と仲介

金曜日 15

2020年5月15日|

売主と仲介

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投資物件の購入を検討する際、物件情報を見ていると「売主」「仲介」という文字をよく目にすると思います。

売主物件・仲介物件にはどのような違いがあるか、それぞれのメリット・デメリットについて説明していきます。

売主

売主物件とは、仲介業者が間に入らずに、売主(不動産会社)から直接購入する物件のことです。中古物件に関しては中間省略登記で転売という形を取る業者がほとんどです。そういった転売業者が実質売主となります。

メリット

・仲介手数料が一切かからない
・頭金0でも始められる

売主からローンで購入する際、売主業者提携の金融機関を使えるため、自己資金少なめ、もしくは諸費用ローンを組んだりして頭金0で始めることも可能です。

・新築においては自社物件なので構造や空き部屋などの情報に詳しい
・購入物件に欠陥が見つかった時に責任を追求できる

不動産業者が売主で中古物件を販売する場合は、雨漏りやシロアリ被害など隠れた欠陥があった場合、売主(不動産業者)が責任を持つ瑕疵担保責任を最低でも2年間保証する義務があります。

※売主が個人の場合は1〜3ヶ月程度が一般的です

・サポートの内容が充実している

家賃保証や物件管理、アフターサービスなど売主が不動産業者の場合、独自のサポートが充実しているケースが多いです。

デメリット

・新築においては自社物件しか取り扱っていない業者が多いため、物件数が少ない
・アフターサポートなどを付けて売るため、仲介に比べると物件価格が高くなるケースがある

よくあるパターンが、売主業者から物件提案を受けて条件もよく購入しようとしていたが、ネットを調べたら似たような条件の物件が安い金額で販売されており、売主業者に「ネットに同じような物件が安く売られているのでやっぱり購入をやめます」と言う方がいます。これは売主物件と仲介物件の違いをわかってないため起こるやりとりです。詳細はYouTube動画で解説していますが、ネットに記載されているのは誰でも情報を入手できる仲介物件です。

販売価格は安いですが、ローンを組める銀行が限られていたり、金利が高かったり、管理などサポートが無かったり、仲介手数料で現金が必要だったり、安さにはそれなりの理由があります。割高な物件は良くないですが、かといって安さ重視にしてしまうと、資産価値が残らなかったり、アフターサービスがなく購入してからすごく苦労したり、不動産に関しては買って終わりではないので、運用していくということを忘れずに、安さだけで判断することのないよう気をつけましょう。

売主物件を購入するのに向いている人

自己資金を少額、もしくは0から投資を始めたい方、またアフターサービスがしっかりしていたり、提携している融資先を紹介してもらえたりと、充実したサービスがあることを重視している方は売主物件が向いています。

仲介

仲介物件とは、物件を売りたい人や売りたい業者から不動産仲介会社を通して、購入する物件のことです。

楽待、健美家など、インターネット上の不動産ポータルサイトに掲載されている物件情報はほとんどが仲介物件です。


メリット

・様々な物件を取り扱っている

一般の個人・法人の売主だけでなく、同業他社が売主の物件を取り扱っているケースもあるため、物件数が多く、様々な物件の中から選べます。ただしこれは各不動産会社が仕入れなかった余りものがネットに流れているから物件数が多くなっています。もちろん全部が余りものというわけでもなくたまたま何かの理由で仕入れを見送った物件もあるかもしれませんが、基本的にはネットにいい物件が残るはずはなく、掘り出し物などは期待出来ません。

・第三者の視点から客観的な意見をもらえる

仲介業者は自分たちで仕入れていない分、売れなくてもリスクがないため、売主業者の営業マンよりは第三者の視点から客観的な意見をもらいやすいです。売主営業マンは自社物件を売りたいので第三者目線は乏しいです。もちろん仲介業者でも主観的な営業をする方はたくさんいるので注意が必要です。

デメリット

・物件価格以外に仲介手数料がかかる

契約が成立した際に売買代金・諸費用とは別に仲介会社への仲介手数料(物件価格×3%+6万※売買価格によって異なる。)が必要になります。

仲介物件の場合には、不動産業者提携の金融機関が使えないので、自分自身で融資をしてくれる金融機関を探す必要があります。

ワンルームで融資を受けるのは個人の属性が相当良くないと難しく、またローンを組めたとしても、物件価格の20〜30%の自己資金が必要な場合が多く、一般的な不動産業者提携の金融機関が使えないことがほとんどで、どうしても高金利で年数も短くなってしまう傾向にあります。

・物件購入後のサポートが少ない

仲介物件を購入するのに向いている人

様々な種類の投資物件から選びたい、必要なサービスは自分で吟味したい、潤沢な自己資金があり融資先も自分で探すことができる人は、仲介物件の方が向いていると言えます。なので売主と仲介の違いをしっかりと認識した上で判断する玄人投資家なら仲介物件もあり。仲介業者は安さを売りにしてくるので鵜呑みにしがちな投資初心者、知識のない方には不向きと言えます。

まとめ

売主物件、仲介物件には、それぞれのメリット・デメリットがあります。安い買い物ではないので本当にご自身が重視するものは何なのか、販売価格なのか、利回りなのか、アフターサービスなのか。

一長一短ですが、ご自身の考え方、状況にマッチしたものを選ぶことをおすすめします。

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